山田耕筰ピアノ音楽プロジェクト
「赤とんぼ」の作曲者・山田耕筰の知られざるピアノ作品を出版し、音源化するプロジェクト
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「赤とんぼ」や「この道」などの歌曲でも広く知られた国民的作曲家・山田耕筰に埋もれた傑作ピアノ作品が多数存在した‼ 多数の未出版作品、未完の大作は補筆完成して出版し、音源化して世に問う画期的プロジェクト。
~山田自身も愛奏した「幻のピアノ」スタインベルク・ベルリンのこの世ならざる幽玄な響きとヤマハが生み出した画期的新モデルC3Xespressivoの圧倒的な輝きと深みによって、「知られざる山田耕筰ピアノ音楽」の魅力に迫る~
山田耕筰のピアノ音楽やピアノとの関わりは今なお知られているとは言いがたい~中略~これらのCDと楽譜を通じて、山田耕筰のピアノ音楽に広がる豊饒な世界が、あらゆる聴き手と弾き手に開かれることを願ってやまない。(制作中CDブックレットより)
髙久 暁 (音楽学・音楽評/日本大学 芸術学部 芸術教養課程 教授 )
日本人音楽家の偉大なる先人の音に耳をすます機会がこうして与えられたことに喜びを感じます。 彼が生きた時代の空気感を今に伝える大切な役割をすることでしょう。このプロジェクトの更なる発展に期待をしています。
智内威雄(左手のピアニスト)
◉以下の三つを柱にCDでの音源化(レーベル:Vacances Musicales)と楽譜の出版(出版社:ミューズ・プレス)を進めています。
①知られざる山田耕筰の古典様式による初期作品
ガヴォット、ロンド、変奏曲といった未だかつて出版されたことのないベルリン時代の作品群の出版、及び、かつて旧第一法規からその一部が出版されたもののその後絶版状態となっているソナタ、シャコンヌといった古典様式の作品群の復刻。これらの作品は日本クラシック音楽黎明期の貴重な記録であり、日本人が最初にヨーロッパでクラシック音楽を本格的に学んだ際の瑞々しい喜びが反映された佳曲です。
メヌエット 変ホ長調 、2つのソナチネ 、ソナタ ホ長調、アレグロ・モデラート、ソナタト長調、ガヴォット ト長調 、マーチ ト長調 、A melody on an autumn day (秋の日のメロディ) 、無言歌、変奏曲 ト短調、変奏曲 イ長調 、シャコンヌ ハ短調 、シャコンヌ ハ長調 、オリムピック行進曲「輝く朝日」
②山田自身のピアノ編曲「からたちの花」を模範とした山田歌曲の現代作曲家によるピアノ編曲
山田耕筰の名を不朽にしているのは何といっても「赤とんぼ」や「この道」といった日本人なら誰でも知る名曲歌曲ですが、「からたちの花」については山田自身の編曲が存在し、現在でも演奏されています。その山田の例に倣い、若手作曲家の青木聡汰 、平野真奈、永井みなみが山田の名曲の数々をピアノ音楽に生まれ変わらせてくれました。
山田耕筰:からたちの花、平野真奈:赤とんぼ、あわて床屋、ペチカ 、永井みなみ:この道、青木聡汰:鐘が鳴ります、城ヶ島の雨、砂山、六騎
③未完の大作の補筆完成
山田が完成させることがなかった「ソナタ・エクスタジエ」「アンプロンチュ」「神戸の想い出」「セレナード」といった大作は気鋭の作曲家榎 政則が補筆完成。いずれも現在知られている山田のピアノ作品にはない大規模な作品であり、スクリャービンやショパンの影響を受けつつ山田独自のピアニズムに昇華された日本ピアノ音楽黎明期の精華と言える充実した内容。
以上の出版と音源化による、日本のクラシック音楽黎明期における山田耕筰の存在意義が再認識を促すと共に、「山田耕筰のピアノ音楽」のマイナーなイメージを一新し、真価を世に問うことが本プロジェクトの目的です。
★使用楽器2 ヤマハC3Xespressivo
〜C3X espressivoでの初録音CD〜
2021年2月発売に発売されたヤマハの新モデル。これまでのヤマハピアノの安定した機能性を兼ね備えつつ、より燦爛たる響きを追求、実現した楽器。輝かしくも深みがあり、遠達性に秀でながら音の粒子が細かく、奏者を飽かすことがない。現在最も注目に値する画期的新モデル。本プロジェクトでは杉浦菜々子がその先進性と独創性に注目し、スタインベルク・ベルリンの幽玄な音色に対比させて両者の魅力を際立たせる意図で採用、本モデルの魅力を引き出している。
★使用楽器1 スタインベルク・ベルリン
スタインベルク・ベルリンとは?
1908年にドイツ・ベルリンで創業したピアノメーカーで、ユダヤ人であった創業者レヴィーとシュレンジンガーの2人が、ナチス・ドイツによる迫害から逃れるためにイギリスに亡命。1940年になるとスタインベルク社の所有者も変わってしまい、そのまま歴史の中に消えた。日本に数台しかないと言われる文字通り幻の楽器。フルトヴェングラーら当時の楽壇から高く評価され、 山田耕筰自身も愛奏した。本プロジェクトでは、村田勝美氏が補修したピアノサロンMu所収の楽器を使用。
★楽譜:ミューズ・プレスによる美しい譜面
解説:高久暁(音楽学者・音楽評論家)、校訂・校閲:杉浦菜々子
ミューズ・プレスとは?
未出版の佳作の楽譜を多く刊行している出版社で、「埋もれた楽譜に光」として昨年、東京新聞の第一面にも取り上げられた。
①『山田耕筰 ピアノ曲拾遺第一集 古典様式による初期作品』
【収載曲】メヌエット 変ホ長調 、2つのソナチネ 、ソナタ ホ長調、アレグロ・モデラート、ソナタト長調、ガヴォット ト長調 、マーチ ト長調 、A melody on an autumn day (秋の日のメロディ) 、無言歌、変奏曲 ト短調、変奏曲 イ長調 、シャコンヌ ハ短調 、シャコンヌ ハ長調 、オリムピック行進曲「輝く朝日」
②『山田耕筰 ピアノ曲拾遺第二集 歌曲によるピアノ編曲』
【収載曲】 山田耕筰:からたちの花、平野真奈:赤とんぼ、あわて床屋、ペチカ 、永井みなみ:この道、青木聡汰:鐘が鳴ります、城ヶ島の雨、砂山、六騎
③『山田耕筰 ピアノ曲拾遺第三集 未完作品の補筆完成』
【収載曲】ソナタ・エクスタジエ、アンプロンプチュ、神戸の想い出、セレナード、付録:源氏楽帖(杉浦菜々子による新たな校訂版)
★CD:日本ピアノ音楽に情熱を注ぐ杉浦菜々子による演奏
ピアニストの杉浦菜々子は、ピアノ演奏のみならず資料の収集、選曲、校正にも深くコミットしています。杉浦のデビューアルバム「山田耕筰ピアノ作品集《子供と叔父さん(おったん)》」 【レコード芸術特選盤】は、「源氏楽帖」などのそれまで音源化されてこなかった作品を採り上げた貴重なアルバムですが、作品像を生き生きと活写する演奏技術、表現力はもとより、出版譜、自筆譜や異版を可能な限り精査し、それまでで最も精度の高い校訂報告を行ったライナーノーツも『レコード芸術』や新聞社はじめ、各メディアで高い評価を得ています。杉浦渾身の山田第2弾です。
⚫︎録音
2021年4月24日、2022年2月20日
ピアノサロンムー(ピアノ/スタインベルクベルリン)
ピアノ調律:村田勝美
2022年3月23日、24日
Studio Nya(ピアノ/ヤマハC3X espressivo)
ピアノ調律:和田武志(伊藤楽器ヤマハコンサートチューナー、ピアノ1級調律技能士)
プロデュース・ディレクション:山中哲人
エンジニア:前田巳代三
知られざる山田耕筰のピアノ音楽
〜古典様式による初期作品・歌曲のピアノ編曲・未完作品の補筆完成〜
日本近代音楽の礎を築いた山田耕筰には、全く知られていないピアノ音楽の傑作が数多く存在した!
一次資料を精査し、未出版の作品群を復刻・蘇演。知られざる山田耕筰の魅力に迫る出版連動プロジェクト。
VM-0004~5
定価¥3,000円+税
DISC1
【古典様式による初期作品】
1.メヌエット 変ホ長調
2つのソナチネ
2.Ⅰ
3.Ⅱ
ソナタ ホ長調
4.第1楽章 アレグロ・モルト
5.第2楽章 アダージョ・カンタービレ
6.アレグロ・モデラート
7.ソナタ ト長調
8.ガヴォット ト長調
9.マーチ ト長調
10.A melody on an autumn day (秋の日のメロディ)
11.無言歌
12.変奏曲 ト短調
13.変奏曲 イ長調
14.変奏曲 ハ長調
15.シャコンヌ ハ短調
16.シャコンヌ ハ長調
17.オリムピック行進曲「輝く朝日」
DISC2
【山田耕筰歌曲によるピアノ編曲】
1.からたちの花/山田耕筰編曲
2.赤とんぼ/平野真奈編曲
3.あわて床屋/平野真奈編曲
4.ペチカ/平野真奈編曲
5.この道/永井みなみ編曲
6.鐘が鳴ります/青木聡汰編曲
7.城ヶ島の雨/青木聡汰編曲
8.砂山/青木聡汰編曲
9.六騎/青木聡汰編曲
【未完の作品の補筆完成】
10.アンプロンプチュ/榎政則補筆完成
11.ソナタ・エクスタジエ/榎政則補筆完成
12.セレナード/榎政則補筆完成
13.Erinnerungen an mine Kobe zeit(わが神戸時代の想い出)/榎政則補筆完成